公益財団法人 日本生産性本部 余暇創研は2025年7月15日、「レジャー白書2025」(速報版)を公表した。本調査は2024年の余暇活動に関する個人の意識や参加実態をまとめたもので、今年10月に発行予定の「レジャー白書2025」に先駆けて公表された。調査は2025年2月にインターネットを通じて実施され、全国の15歳から79歳の男女3,467人から有効回答を得た。

余暇重視派が過去最高を更新

仕事(勉強や家事を含む)と余暇のどちらを重視するかを尋ねたところ、「余暇重視派」(「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」と「仕事は要領よくかたづけて、できるだけ余暇を楽しむ」の合計)が67.8%となり、過去最高を更新した。特に「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」の割合は2021年以降増加傾向にあり、2024年には37.8%とこちらも過去最高を記録した。

パチンコ・公営競技の参加状況

2024年のパチンコの参加率は7.1%で、年間平均活動回数は31.0回、年間平均費用は89.9千円であった。前年の調査結果(2023年の活動を調査した「レジャー白書2024」)と比較すると、パチンコの参加率は0.3ポイント増加。年間平均活動回数は0.2回減少。年間平均費用は19.1千円減少した。

※注:「レジャー白書」は「パチンコ」を調査対象としていおり、調査票に「パチスロ」の文字はないので、「パチスロのみを遊んでいる遊技者」が参加率にカウントされていない可能性があることを考慮に入れる必要がある。

公営競技の参加状況は以下の通りで、いずれの種目も年間平均活動回数が増加した。
中央競馬:参加率8.5%(前回比0.8ポイント増)、年間平均活動回数30.0回(同2.3回増)、年間平均費用85.8千円(同10.5千円増)。
地方競馬:参加率4.6%(同0.8ポイント増)、年間平均活動回数24.4回(同5.3回増)、年間平均費用71.7千円(同28.1千円増)。
競輪:参加率2.9%(同1.0ポイント増)、年間平均活動回数24.1回(同5.6回増)、年間平均費用59.8千円(同4.5千円増)。
ボートレース:参加率2.7%(同0.9ポイント増)、年間平均活動回数27.6回(同7.6回増)、年間平均費用73.8千円(同6.4千円増)。
オートレース:参加率1.4%(同0.6ポイント増)、年間平均活動回数21.4回(同15.4回増)、年間平均費用63.1千円(同40.2千円増)。

潜在需要は「海外旅行」が引き続き1位

各種目の希望率と参加率の差として算出される「潜在需要」では、「海外旅行」が1位、「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」が2位となり、前年と同様の結果となった。ただし、「海外旅行」は前年より3.9ポイント、「国内観光旅行」は0.6ポイント減少しており、希望率の低下に伴い潜在需要も低下している。
パチンコは希望率が5.4%、参加率が7.1%であることから、「潜在需要」はマイナス1.7ポイントとなる。現在の参加者の中に多くの「継続したくない」層がいることを意味している。

[2024年余暇活動実態調査 実施概要]
調査内容:2024年の国民の余暇意識および余暇活動への参加実態調査。
調査対象:全国の15歳から79歳の男女
有効回答数:3,467
調査方法:インターネット調査
調査実施時期:2025年2月
調査種目:108種目(スポーツ部門28種目、趣味・創作部門29種目、娯楽部門21種目、観光・行楽部門12種目、その他部門18種目) * パチンコは18歳以上を調査対象としている。 * 中央競馬、地方競馬、競輪、ボートレース、オートレースは20歳以上を調査対象としている。