American Gaming Association(AGA)が発表した最新の統計によると、2025年5月の米国コマーシャルカジノ産業におけるゲーミング収益(GGR)は、前年同月比10.9%増の67.3億ドル(約1兆60億円)に達し、5月としては過去最高の成績を記録した。この好調な結果により、2025年1月から5月までの累計ゲーミング収益は318.9億ドル(約5兆280億円)となり、前年同期比で7.1%増加した。

コマーシャルゲーミングを1年前に合法化していて、かつ5月実績のデータを公表した37の管轄区域のうち、35の管轄区域において、伝統的なカジノゲーム(スロットマシンおよびテーブルゲーム)、スポーツベッティング、iGamingの合計収入が前年比で増加した。減少したのはネバダ州(-2.2%)とサウスダコタ州(-3.1%)のみ。

note)5月の公表値については、ルイジアナ州とミシガン州の報告は、スロットとテーブルゲームの売上高を合計した数値のみとなっている。この2つの州を除いて計算すると、スロットの収益は前年同月比4.4%増加の32.4億ドル、テーブルゲームの収益は同3.3%増加し8億9,407万ドルだった。

成長が著しいのはオンラインゲーミング部門で、前年同月比でオンラインスポーツベッティング収益が21.4%増、iGaming収益が33.0%増で、オンライン部門全体の収益は同27.5%増の21.9億ドルとなった。

(note)なお、アメリカでは7つの州(Rhode Island、Delaware、West Virginia、Connecticut、New Jersey、Michigan)でigamingが合法化され営業されている。過去1年間には新たに営業が開始された州はない。

しかし、ゲーミング収益(GGR)の中心は依然として伝統的なカジノゲームであり、全体の7割近くを割を占めている。そして5月のランドベースカジノのゲーミング収益は前年同月比4.8%の増加を記録して45.3億ドルに達した。このうち44.5億ドルが、伝統的なカジノゲーム(スロットマシンおよびテーブルゲーム)で前年同月から3.9%増加した。額は少ないもののリテールスポーツベッティングが101.8%と大幅な伸びを見せた。