2024年度のパチンコ関連機器（パチンコ機、パチスロ機、周辺設備機器）の市場規模は、メーカー売上金額ベースで前年度比97.6％の8,612億7,300万円となった。パチスロ機市場が4年ぶりに減少したことが全体のマイナス要因となった。
矢野経済研究所が発表したパチンコ関連機器市場に関する調査結果によると、セグメント別の市場規模は、パチンコ機が3,804億700万円（前年度比104.8％）、パチスロ機が3,103億8,700万円（同88.8％）、周辺設備機器が1,704億7,900万円（同100.1％）。パチンコ機市場は拡大、パチスロ機市場は減少、周辺設備機器市場は横ばいという結果であった。
パチンコ機市場については、2022年度、2023年度は前年割れしていた。2024年度は販売台数は減少したものの、販売価格の上昇により市場規模自体は拡大した。
2024年3月から導入された「ラッキートリガー（LT）」搭載機など多様な仕様の遊技機が市場に投入されたが、現状では低迷する稼働を底上げするほどのインパクトは見られていないと分析している。
一方、パチスロ機市場は、6.5号機やスマスロの好調によって回復傾向にあったが、2024年度は一転して前年度割れとなった。しかし、ホール側の遊技機需要は依然としてパチスロ機に偏重しており、新機種に対する購買意欲は引き続き高い状態にある。
同社は今後の展望について、LTの機能を拡充させた「LT3.0プラス」や、AT機とノーマルタイプの中間を埋める新機能「ボーナストリガー（BT）」搭載機の動向に注目している。また、スマート遊技機の普及により、ユニット交換不要でスマスロとスマパチの切り替えが可能になることから、ホールにおけるトレンド変化のスピードが加速する可能性があるとしている。