米国ゲーミング協会(AGA)および各州の規制当局が2026年2月までに発表した確定データによると、2025年の米国コマーシャル・ゲーミング市場は、総ゲーミング収益(GGR)が前年比9.2%増の787億2,000万ドル(約12兆3,000億円)に達した。これは5年連続の過去最高更新であり、特に第4四半期は213億ドルと四半期ベースでも過去最高を記録した。
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収益の柱・スロットが2.5%増
ランドベースカジノのスロットマシン等EGMsおよびテーブルゲームの収益は509億4,000万ドル(前年比2.3%増)。内訳はスロットマシンが361億9,000万ドル(2.5%増)、テーブルゲームが103億1,000万ドル(2.1%増)となった。
スポーツベッティングの収益は169億6,000万ドル(前年比22.8%増)。年間総賭け金(ハンドル)は1,669億4,000万ドル(11.0%増)に上り、ホールド率(控除率)が10.16%と前年より98ベーシスポイント上昇したことが収益を押し上げた。なお、スポーツベッティング部門収益の96.5%をオンラインが占めている。
iGaming(オンラインカジノ)の収益は、実施されている7つの州すべてで過去最高を更新し、107億4,000万ドル(前年比27.6%増)を記録した。

オンライン化の進行
全米のゲーミング収益に占めるオンライン比率(iGamingおよびオンライン・スポーツベッティング)は34.5%に拡大しており、前年の30%からデジタルシフトが加速している。
象徴的なのがニュージャージー州だ。同州のアトランティックシティはかつて、「東海岸のラスベガス」と呼ばれ「全米第二のカジノ都市」の地位を不動のものにしていた。このようなニュージャージー州において、iGaming収益(29億1,000万ドル)がついにランドベースカジノの収益(28億9,000万ドル)を上回るという歴史的逆転が起きた。
ラスベガスの客数減
全米全体のゲーミング収益が前年比9.2%の伸びを見せる一方で、ランドベースカジノが主体のネバダ州の成長率は1.23%(州全体GGR:157億9,847万ドル)に留まった。2025年12月には、ネバダ州全体の収益は1.55%減、ストリップ地区では6.1%減と大きく落ち込んだ。
特筆すべきはラスベガスの中心部・ストリップ地区の動態だ。2025年通期のストリップ地区のゲーミング収益は88億1,521万ドル(前年比0.03%増)と、かろうじて過去最高水準を維持しているが、LVCVAの統計によるとラスベガス全域の訪問者数は前年から7.5%も減少した。ストリップ地区は訪問者の減少を、ハイエンド層の客単価上昇が補った形だ。
(note)
現在、iGamingが実施されている7州
- ニュージャージー州 (NJ):全米最大の市場
- ペンシルベニア州 (PA):NJに匹敵する巨大市場
- ミシガン州 (MI):高成長を続ける主要州
- ウエストバージニア州 (WV):早期導入州
- デラウェア州 (DE):全米初の導入州
- コネチカット州 (CT):2つの部族カジノによる運営
- ロードアイランド州 (RI):2024年3月5日にBally’sが独占的にサービスを開始
米国ゲーミング協会(AGA)の統計および業界の標準的な定義において、ネバダ州(NV)は「iGaming実施州」の数には含めない。
Editor Tanaka Tsuyoshi