帝国データバンク(TEIKOKU DATABANK)は、同社が収集・更新している全国の企業情報を収録した日本最大級の企業概要データベース「COSMOS2」(151万社収録)の中から、2015年~2025年の各年において業績が判明している「パチンコホール経営法人」を抽出し、法人数や売上高合計、損益について調査・分析した結果の概要を公表した。前回は2025年6月12日に発表している。

2025年にデータベース「COSMOS2」に登録のあるパチンコホール経営法人数は1130社となった。2024年より71社(前年比5.9%減)少なく、2016年の2492社から10年間で1362社(同54.7%減)減少した。この背景にはM&Aや廃業などでパチンコホール経営法人の淘汰が進んでいることが考えられる。

出所:帝国データバンク「パチンコホール経営法人の実態調査(2025年)」

企業概要データベースから抽出したホール企業の総売上高は12兆433億円で、前年比で2.8%増加。総売上高が前年を超えたのは2年連続。従前から減少傾向にあるなか、過去10年で見ても2016年から8年連続で前年を下回っており、特にコロナ禍の2021年には、休業要請等の影響で前年比23.6%の大幅減少となっていたが、経済活動が回復するにつれて減少幅は縮小していた。なお、総売上高が12兆円を上回ったのは2020年の15兆3292億円以来5年ぶり。

なお、ダイコク電機の推計によると2025年の業界の総売上は16.2兆円なので、帝国データバンクが今回抽出したパチンコホール経営法人(2015年~2025年の各年において業績が判明しているホール企業)は、売上高において市場の8割近くを補足していると考えられる。

2025年に損益が判明したパチンコホール経営法人412社の損益状況を分析した結果、黒字企業の割合は71.6%であった。コロナ禍の2021年には約6割の法人が赤字となっていたが、業績は徐々に回復し、3年連続で黒字企業が過半数を超えた。さらに、黒字企業の割合は2020年の72.9%には僅かに及ばないものの、5年ぶりに7割を超え、コロナ禍前の水準に回復した。一方で赤字企業のうち54.7%が2期連続の赤字を余儀なくされている。光熱費や労務費の上昇により収益性が悪化している法人も見受けられた。

出所:帝国データバンク「パチンコホール経営法人の実態調査(2025年)」

帝国データバンクの調査によると、2025年のパチンコホール経営法人の倒産は16件で、前年(23件)から30.4%減少。過去20年を見ても、2012年と2016年の13件に次ぐ少なさであり、近年では2022年の34件から減少傾向が続いている。全産業の倒産件数全体が1万件を超える状況下においては、未だに小康状態にあると言える。

近年はM&Aの活性化や廃業の増加などでパチンコホール経営法人数が減少しているが、帝国データバンクは「減少率は縮小しており、淘汰はひと段落しつつあるとも見える」としている。